桃ゼリーさんの評価:
編集日:2020/07/01
母子の情とエロスの融合
人気の母●中出しシリーズで、エロスの形をどう映像化していくか、九十九監督は色々と手探りを続けているようだ。本作では、母は未亡人が定番だったが、父が生きている設定に変えた。しかも酒癖の悪い横暴亭主だ。意図的かどうか不明だが、これが、デビューしたてと思われるさつき百合嬢の演技を助けた。彼女の持ち味は、生来かもしれないが、幸薄い陰りのある表情が出来ることだ。実母への肉欲をたぎらす息子は、激しい情交を通じて幸薄母を救済するという目的に向かって突っ走り、狙い通りに母を征服し、肉体を貫くだけでなく、心情も通わす。巧みな性技と一物で母を何度も何度も昇天させ「オレのはオヤジよりいいだろう?」「イクところをオヤジに見せつけてやれ」と責める。「アァ、お父さんより気持ちイイ!」「イク、イク」と繰り返し喜悦の声を上げる百合嬢。今回の設定変更は、単にエロスの強調にとどまらず、母子の情愛の結びつきの深さにも効果があった。特に、ラストシーンで、2度目の中出しを膣に受ける際、百合嬢が、息子の腰をカニばさみし、両手を首に●して「いっぱい出して!」としがみつく光景は印象的だった。ただし、と最後に断っておきたい。亭主登場バージョンが、効果的だったのは、百合嬢出演の今回だからだ。本シリーズの醍醐味は、肉欲をたぎらせた息子が、未亡人となった実母の「空閨」を突き破ることにあると思う。旦那や間男ありでは、その緊張が緩んでしまう。だからこそエロスの描き方は難しい。
0人(0人中)がこのレビューを「参考になった」と答えています。